浅間山火山研究の日本大学文理学部地球科学科教授の安井真也先生(火山地質学)が進めておられるトレンチ堀削調査の本年第1回目(通算28回目)が高峰高原にて8月8日に行われました。当日高峰高原は快晴、下界は猛暑でしたが、標高2000m弱の現場には涼しく心地よい風が吹いていました。


安井先生によりますと、これまでのトレンチ調査の多かった浅間山の南東側に比べると浅間山の西側にあたる今回の高峰トレンチの最上部の黒土(黒色土壌)中には軽石や火山灰の降下火砕堆積物がみられないという大きな違いがあるとのこと。代わりにトレンチ内には1mを超える数々の岩塊とそれらをとりまく厚い土砂層がありました。今回堀削した縦穴の下方にどれほどの深さまで続く厚い土砂層なのか想像は膨らみます。こうした岩塊と土砂の厚い層がどうやって生成され、どこから来たものかは今後の研究の結果を待ちたいと思います。


トレンチ調査が行われた高峰高原では今を盛りとヤナギランが咲き誇っていました。