安井教授の論文発表

これまでも本ホームページで何度か紹介した日本大学文理学部地球科学科教授 安井真也博士による論文「降下火砕堆積物層序に基づく浅間前掛火山の大規模噴火の高分解能履歴復元」が公開されました(下記リンクからダウンロードしてご覧ください)。

降下火砕堆積物層序に基づく浅間前掛火山の大規模噴火の高分解能履歴復元

本論文は浅間山周辺の21ヵ所でトレンチ掘削調査を行うことで浅間前掛山の現在に至る1万年間の活動を推察するというものです。この調査は2017年から昨年まで5年に亘り行われたもので、今後更に範囲を広げて継続されるそうです。本論文について安井先生から下記のコメントをいただいております。

この論文は活火山・浅間前掛山は1万年間何をしてきたか、という内容で、2000年前以降は天明のような大規模噴火が低頻度で発生(平均すると700年に1回)、それ以前の縄文時代は、天明よりは規模の小さい、しかし軽石が降ってくるような噴火が長期間、断続していた(縄文人の見ていた景色は今とは違う)、といった描像が得られました。

私たち浅間山クラブのメンバーはもちろん、メンバー以外の皆さんにとってもこのシンボリックな存在である浅間山がいつごろからどのような活動(噴火)をしてきたのか、大いに興味深く気になる所です。今回の論文はそうした興味、疑問に対する解となっておりますので是非ご覧ください。

火山館から湯の平まで

事務局長の栁田さんから湯の平散策レポートが届きました。

昨日(2022年2月12日)火山館から湯の平湿原に行ってきました。快晴の穏やかな天気で無垢な雪の上を楽しく歩くことができました。積雪は火山館で120㌢、湯の平で150-180㌢程度ですが、登山道はしっかりトレースがあり普通に歩くことができます。また、湯の平はスノーシューズ利用でカモシカやウサギの足跡しかない雪原を楽しく歩くことができます。カモシカ平では3頭顔を出してくれました。(写真の横切っているのはカモシカの足跡)神田館長も最近だいぶ暖かくなって春が近づいているねと!

会員の皆さん、密のない湯の平の雪原、皆さんをお待ちしていますのでお出かけください。

湯の平雪原
カモシカ平から望む浅間山
カモシカ3頭が顔を見せた ~ カモシカ平